剪定(枝切り)
植物が大きくなりすぎたら、茎や枝をカットしサイズ調整します。放置し続けると、あとで大変なので、なるべくお手入れしてあげてください。はじめてだと、枯らしてしまわないか、どこを切ったら良いかなど、不安もあります。そこで室内植物の剪定についてまとめました。
葉を減らす目的
風通し向上
日当たり向上
病気予防
美形維持
剪定のタイミング
成長度合いもありますが、生育期(4~5月)もしくは冬眠期前(9〜10月)がおすすめです。芽が動き出せば、自然と新しい葉が2~3週間で出てきます。葉を展開させ、新緑を迎えるイメージです。去年の葉を残すと新しい葉に栄養がいかず、見栄えが悪くなります。自然と下葉が黄色くなるので、それは切っちゃってください。生育期の剪定は回復しやすく、自然な成長を促せます。1年に1度、葉を入れ替える感じです。
雨の日など湿気が多い日は、切り口から雑菌が侵入しやすいです。晴れた乾燥している日を選ぶと良いです。
剪定箇所
古い葉や大きすぎる葉を選びます。葉先が枯れているなら、部分的にカットして取り除けば見栄えもよくなります。その場合、切り詰めるように切るのではなく、葉の形にそうように切ると、跡も目立ちません。
一番上の葉に栄養を取られやすい。そうなると新しい芽に栄養がいかなくなる。出たくても出れない状態。
茎や枝を切る位置は、分岐させて増やしたいか、減らしたいかによって異なります。増やしたい場合は、成長点という幹や枝に傷のような部分のすぐ上で枝を切ります。ここだと、切り口のすぐ下の成長点から新しい芽が伸び、やがて枝となります。
枝を減らしたい場合、必ず分岐や生え際の根本からカットしてください。断面が最小になるように角度を調整しつつ、成長点を残さずにできるだけ根本から切ることで、ゆくゆくは切り口が塞がって切った部分の成長はとまります。
間引くべき不要枝とは?
間引くべき不要枝は以下の枝があります。できるだけ根本で切って処理しましょう。
平行枝:同じ方向に並行して伸びる枝。光合成の効率が下がる可能性があります。
交差枝:枝同士が交差している状態。摩擦による傷が原因で病気になることがあります。
立ち枝:主幹に対して垂直に上に伸びる枝。密集していると風通しが悪くなります。
逆さ枝:地面に向かって下に伸びる枝。成長が悪く、見た目にも影響します。
絡み枝:他の枝に絡みつくように伸びる枝。栄養分の奪い合いが起こることがあります。
観葉植物の剪定のやり方【多年草の場合】
モンステラやサンスベリア、ストレリチアなどの観葉植物は、多年草のなので幹をもちません。その分、剪定は単純で古い葉や大きすぎる葉を根本から切り取るだけです。また、葉先などに枯れている部分があれば、部分的にカットして取り除いておくと見栄えもよくなります。
葉を部分的にカットするときは、切り詰めるように切るのではなく、葉の形にそうように切ると、剪定跡もそれほど目立ちません。
剪定後の豆知識
剪定で太い枝や幹、茎を切った場合、切り口に癒合剤を塗るのがおすすめです。癒合剤とは、植物の傷口を保護し、病気や害虫の侵入を防ぐために使用する保護材です。ホームセンターや園芸店で入手できますよ。
日当たりと風通しを良くする
観葉植物を剪定した後は、より多くの日光を受けられるように日当たりの良い場所に移動させ、風通しを良くしてください。こうすることで切り口の乾燥も早まり、剪定後の回復も早まります。
観葉植物の剪定に関するよくある質問
普通のハサミで切っても大丈夫?
剪定は普通のハサミでおこなっても大丈夫ですので、専用で購入するようにしてください。太いものは剪定ばさみがおすすめです。
丸坊主にしても大丈夫?
丸坊主とは枝や葉をすべて切って幹だけ残すこと。植物にもよりますが、パキラ・ガジュマル・ゴムの木(フィカス系)の植物は新芽がすぐに出てきます。くれぐれも慎重に。
大きくなりすぎた観葉植物は勇気をもって剪定しよう!
観葉植物が大きくなりすぎたと感じたら、剪定によってサイズを調整し、美しい形を取り戻しましょう。適切な剪定は、植物の健康を保ち、長く楽しむための重要なステップです。